台湾のことを話そう

私の12年間の台湾のことを話そう。海外に住んだからこそわかる日本のいいところも語ろう。

運行ダイヤがない台湾のMRTとバスに乗るとき

台湾のMRTとバスには時刻表がない。 「ラッシュ時は5〜7分間隔」程度の表記。来たら乗る。とても単純。 東京のような複雑な乗り入れがないから、厳密なダイヤを決める必要性がないのだろう。

いつだったか、木柵線に乗るためにホームで待っていると、到着した車両が全体的に混んでいた。日本人だったらぐいっと身体を押し込んで乗り込む場面だが、私の前に並んでいた男子生徒数人は、それを見送って 下一班 に乗ることにしたらしく、私の前でとうせんぼする形になった。私は男子生徒の間をすり抜けて日本風に乗り込んだ。 5分も待てば次がくるのだが、そこが学生と社会人の時間に対する捉え方の違いだろうか。

バスはというと、MRTよりもっと不規則だ。30分も待っているのに、気配すら感じないこともたびたび。そうこうしていると、同じ路線のバスが3台続けてやってきたりする。 バスの運転手の給料は歩合制だと聞いたことがある。何本も往復すれば、それだけ歩合があがる道理なので、速く走れば走るほど報酬が増える。

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発車時に5〜7分間隔だったとしても、個々人の運転スピードで、その間隔が縮まったり長引いたりする。間隔が長かった後にきたバスには大勢乗り込み、それを後からきたバスが追い越して次の停留所の待ちぼうけ客を乗せているときに、さっきのバスがそれを追い越し...とうまく交互になればいいのだが、あとから来たバスが先行のバスをうまく追い越せないときなどは、最初のバスは常に満員、そのあとをほぼ空っぽの同じ路線のバスが追いかけるということもある。 待っていたバスがあまりに混んでいるときは、そのすぐあとに空のバスがくるだろうと期待して見送ったりすることもある。 そうなると、上述の男子学生とやってることに大差はない。

台北駅付近など、多くの路線がかぶっているバス停はだいたいいつも混んでいる。路肩に寄れないバスは、それでも二重停車のような形になって乗降車させる。 二重停車になってしまうと、バス停のあたりが運転手の死角になってしまって、そこに別の路線のバスがやってきて、手をあげていても気付かれなくてそのまま素通りされてしまうことも稀にある。それを追いかけるじーさんやばーさんも良く見る。

バス停で手をあげるスタイルもいろいろだ。 女子学生などは、肩と同じくらいの高さか、若干下気味に手を伸ばす。 私は、教室で挙手するようにしゃきっと手を伸ばすタイプ。海外では明確な意思表示はとても大事なことだ。

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手をあげてバスを待っていると、同じ路線に乗りたいじーさんやばーさんが私の前に集まって来る。私がすでに歩道のぎりぎりに立っているので、じーさんやばーさんは車道に出てバスの到着を待つ形だ。 私は身長が170cmあるので若干目立つ。きっと乗客からも運転手からもランドマーク扱いされているのだろうと思う。

割り込みされたような感じになるのだが、それは問題ないのだ。じーさんやばーさんが先に乗って空いてる席に座ってくれればいいし、私が乗るまではバスは動かないので車内での移動も安全というわけだから。 「近頃の若いもんは」という文句は台湾でもよく聞くが、台湾の若者は、それでも、清々しいほどさっと立ち上がって席をゆずる。 「お年寄りはいたわるもの」というのは台湾ですっかり身についた。

台湾のバスには両替機はない。バス停で15元を準備して握りしめて待つ。 いまは悠遊カードが使えるようになってずいぶん便利になった。 15元ちょうどがなくて困っていたら、「次乗るときに2回分払ってくれればいいよ」とそのまま降ろしてもらったことも数回ある。


下一班 ㄒㄧㄚˋㄧ ㄅㄢ

次の便。

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